北海道函館市 トラピスチヌ修道院「資料館」
売店の隣は、資料館になっています。
資料館では、修道院の様子を写真などで見ることができます。
トラピスチヌ修道院 資料館「修道女の一日」
「修道女の一日」
3:30 起床
3:50~ 読書課 → 30分の黙祷 → レクチオ・ディヴィナ(聖なる読書)
6:00~ 賛課 → ミサ → 朝食
8:30~ 三時課 → 午前の仕事(~11:30)
11:45~ 六時課 → 昼食
13:30~ 九時課 → 午後の仕事(~16:30)
17:00~ 暁の祈りと15分間の黙祷 → 夕食
19:05~ 終課
19:45 就寝
修道女たちは祈り、労働、聖なる読書を日課として、共同生活を送っています。
午前3:30 起床(´∀`;)
北海道の冬に午前3:30起床は、想像しただけでもハードな生活です。
これを365日、繰り返すとは…
修道女の方々は本当にすごいです。
トラピスチヌ修道院 資料館「修道女の服」
シトー特有の修道服は、白色のククラとよばれる服。(右から2番目のお人形が着ています。)
ククラは修道女の奉献のしるしであり、修道会全体の一致を表しています。
ククラの下には、スカプラリオという仕事時のエプロンであり、十字架のシンボル。
スカプラリオの下には、チュニカという身体をすっぽりと覆う、ゆったりした衣服。
さらに、貞潔と節制の意味が込められた、ベルト(革帯)を着用しています。
ベールは、神とキリストと、その教会に全てささげられたものであるしるし。
この修道服も、修道女の手作りだそうです。
本当に自給自足の生活なのですね…
トラピスチヌ修道院 資料館「世界のトラピスト修道院&トラピスチヌ修道院」
「世界のトラピスト修道院&トラピスチヌ修道院」が記された、モザイクの地図。
修道院って、世界中にたくさんあるのね…!
さらにびっくりなのが、この地図はマダレナケーキの材料として使った卵の殻に色を塗り、糊付けをして仕上げた、修道女手作りの地図なのです!!
すごーい(´▽`)♡
修道女の皆さんはすごく器用なのですね…
うらやましいです。
北海道函館市 トラピスチヌ修道院「慈しみのマリア像」
「聖ミカエル像」の次に見える像は、「慈しみのマリア像」と呼ばれる聖母マリア像。
この彫刻は、フランスの「ラ・トラップ修道院」(トラピスト修道院発祥の地)のマリー・ベルナルド神父の作品。
一般的にマリア様は、胸の前で手を合わせる姿やキリストを抱く姿が多いですが…
このマリア像は両腕をゆったりと広げ、すべての人を優しく迎え入れる姿から、「慈しみの聖母マリア」と呼ばれ、親しまれています。
北海道函館市 トラピスチヌ修道院「旅人の聖堂」
「慈しみのマリア像」のそばにあるのが、「旅人の聖堂」。
「旅人の聖堂」は、東京大学名誉教授で建築家の 香山壽夫 先生が設計された12角形の聖堂。
看板には、
「この聖堂は、修道院の庭を訪れてお祈りをなさりたい方のために、二千年の大聖年を記念して建てられたものです」
と、書いてありました。
聖年とは、西暦1300年から始まったカトリックの行事。
この年にローマに巡礼すると特別な赦しを与えられるとされます。
現在、聖年は特別聖年を除き、25年に一度なのです。
二千年の大聖年とは、教皇ヨハネ・パウロ2世のもとで行われた、西暦2000年という節目の大聖年のことです。
一般の人は、礼拝堂がある修道院の禁域は立ち入りできませんが、旅人の聖堂は誰でも入ることができます。
巡礼者がお祈りしたり、宗教問わず瞑想のひと時を過ごすための施設です。
誰でも入れるそうなので、サブ子も入ってみました。
ピンと張りつめた空気の中に、賛美歌が流れていて、厳かな雰囲気。
旅人の聖堂内は、撮影禁止でした。
北海道函館市 トラピスチヌ修道院「司祭館・聖堂へ」
階段を上って、「司祭館・聖堂」へ向かいます。
静寂に包まれた修道院を歩いていると、別世界に来たかのような非現実感です。
階段の手前には、
「これよりご静粛に願います。商業用の写真撮影はご遠慮ください。」
と書いてありました。
景色を見ながら、階段を上ります。
庭木の手入れが行き届いていて、すばらしいです!
一本ぐらいぴょこんと草や枝が出ていてもおかしくないような大きな木も、きれいに剪定されています。
その美しさに、うっとりです…(人*´∀`)♡
北海道函館市 トラピスチヌ修道院「聖テレジア像」
「聖テレジア像」は、階段を上りきった左手にあります。
テレジアが最期に残した言葉「天国から薔薇の雨を降らせましょう」にちなみ、胸元には十字架と薔薇の花が刻まれています。
マリー・フランソワーズ・テレーズ・マルタン(修道名:テレジア)は幼い頃から体が弱く、連日行ったミサで大病を克服したという経験と両親の影響もあり、信心深い少女でした。
15歳でカルメル会の修道女になり、24歳の若さで天に召されました。
テレジアの自伝『ある霊魂の物語』(日本語版の題名 幼いイエスの聖テレーズ自叙伝 )は、今日でも世界中で広く読まれていて、テレジアは日本でも人気のある聖人の一人です。
北海道函館市 トラピスチヌ修道院「ルルドの洞窟」
カトリックの巡礼地として世界的に有名な、フランスの「ルルドの洞窟」。
この「ルルドの洞窟」は、1858年に南フランスのピレネー山脈の麓にあるルルドという小さな集落でマリア様が出現したと言われている場面を再現したもの。
聖母マリアは上に立ち、ベルナデッタという名の少女が下でひざまづいています。
フランスの「ルルドの洞窟」では、ベルナデッタの目の前で計18回のマリア様の出現が起こり、9回目の出現でお告げの場所を掘ったところきれいな湧水が出てきたそう。
この湧水がルルドの聖水とよばれ、現在でも不治の病を治癒させる奇跡の泉として数多の悩める人々が訪れる巡礼地となっています。
北海道函館市 トラピスチヌ修道院「司祭館・聖堂」
左が「司祭館」。
右が「聖堂」。
聖堂の壁に見える白い像は、「ジャンヌ・ダルク像」。
ジャンヌ・ダルクは、百年戦争でフランス軍とともに戦い勝利しましたが、不正な宗教裁判で処刑されました。
死後、無実が判明されて名誉が回復され、聖女になりました。
神と人々のために命をささげたジャンヌ・ダルクは、修道女のシンボルなのです。
階段の上から見た景色も、素敵です。
見学の所要時間は、お土産購入を含めて、1時間弱くらいでした。